歯を削る機械「タービン」ってどんな機械?

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歯を削る機械「タービン」ってどんな機械?

2025年06月27日│院長・スタッフ│

呉市のふかみスマイル歯科に勤務する歯科医師の田中です。

歯科医院での治療中、「キーン」という鋭い音に驚いたことのある方も多いのではないでしょうか。この音の正体は、「タービン」と呼ばれる歯を削るための機械によるものです。むし歯の除去や、詰め物・被せ物を作る前の形作りなど、さまざまな治療で活躍する、歯科治療の要ともいえる存在です。

今回は、そんなタービンの仕組みや特徴について、わかりやすくご紹介します。

毎分30万回転!驚異のパワー

タービンは、正式には「エアタービン」と呼ばれます。圧縮空気の力で内部の羽根車(タービン)を回転させ、その回転力で先端の「バー」と呼ばれる金属製の器具を高速で回す仕組みです。

その回転速度はなんと毎分30万回以上。非常に硬い歯の表面や人工の材料も、効率よく削ることができます。この高速回転のおかげで、短時間で必要な部分を的確に処理でき、治療時間の短縮や患者さんの負担軽減にもつながっています。

歯を守る「水冷却機能」

歯を高速で削ると、摩擦によって熱が発生します。歯の内部には神経があるため、高温が加わると強い痛みを感じたり、神経がダメージを受けてしまったりするおそれがあります。そこで重要になるのが、タービンの「水冷却機能」です。

タービンには細いノズルがついており、治療中は絶えず水が噴き出す仕組みになっています。この水が、削った際に発生する熱を瞬時に冷やし、歯の温度上昇や神経・周囲組織へのダメージを最小限に抑えてくれます。

歯の神経は、できる限り残すことが大切です。処置後のトラブルを防ぎ、神経を取らずに済むようにするためにも、この冷却機能が果たす役割は決して小さくありません(神経を残すための工夫は他にもいろいろあり、当院でも極力神経を取らない治療を心がけています)。

また、冷却水には削りかすや細かな粉じんを洗い流す働きもあり、治療中の視野を確保するうえでも欠かせない存在です。

自動で作動する仕組みと、バキュームとの連携

この水冷機能は、タービンの回転と連動して自動的に作動します。歯科医師が特別に意識しなくても、常に最適な量の水が噴出されるよう設計されているのです。

さらに、治療中に口腔内へ水がたまらないよう、バキューム(吸引装置)を併用します。これにより、不快感を抑えながらスムーズに治療を進めることができます。

用途に合わせた「バー」の使い分け

 

タービンの先端に取り付ける「バー」には、さまざまな形状・材質のものがあります。

 

・むし歯の部分だけを除去したいとき:先端が細く、操作性の高いバーを使用

・被せ物の土台を整えるとき:広い範囲を滑らかに削れるバーを使用

他にも細かく用途においてバーの種類を使い分けています。

治療の内容に応じてバーを使い分けることで、より安全で効率的な処置が可能になります。

おわりに

タービンは、単に「歯を削る道具」というだけでなく、治療の質や安全性、そして患者さんの快適さに大きく関わる重要な器械です。

治療中の「キーン」という音や振動に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは歯科医師が正確で丁寧な処置を行っている証でもあります。

歯科治療の現場では、目に見えないところでさまざまな技術や工夫が積み重ねられています。タービンはその代表的な存在であり、患者さん一人ひとりの状態に合わせて、最善の治療を提供するための大切な道具です。次回治療を受ける際には、この小さな機械がどのように活躍しているか、少しだけ思い出していただけると嬉しいです。

治療をご希望の方や、お口の相談をご希望の方はお気軽に当院へご相談ください。

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