医療費控除の「お得度」を年収別・費用別に徹底シミュレーション

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医療費控除の「お得度」を年収別・費用別に徹底シミュレーション

2026年08月18日│院長・スタッフ│


こんにちは。広島県呉市のふかみスマイル歯科、理事長の鶴井です。

前回のブログでは、高額になりがちなインプラントやセラミックといった歯科治療でも、国の「医療費控除」という制度を賢く利用すれば、しっかりとした税金面でのサポートを受けられる基本について詳しくお話しいたしました。

「治療費がネックでインプラントを諦めかけていたけれど、それなら前向きに検討してみたい!」と感じていただけたなら、私としても非常にな嬉しく思います。

しかし、制度の仕組みはなんとなく理解できても、一番気になるのは「で、実際に私の場合はいくら安くなる(戻ってくる)の?」という具体的な金額の部分ですよね。

医療費控除は、一律で「〇〇%が戻ってくる」という決まりではありません。なぜなら、その方の「年収(所得)」や「支払った医療費の総額」によって、軽減される税金の割合(税率)が大きく変わるからです。

今回は連載の第2回目として、難しい税金の計算を分かりやすく噛み砕き、具体的なシミュレーションを交えながら「ぶっちゃけいくらお得になるのか」を徹底解説します!


1. 医療費控除で手元に戻る「還付金」と「減税額」の計算方法

 

医療費控除を受けると、国から現金が振り込まれる「所得税の還付金」と、翌年の税金が安くなる「住民税の減税」という2つのメリットがあります。

まずは、基本となる計算手順を見てみましょう。

💡 ステップ①:医療費控除の「対象額」を計算する
まずは、1年間に支払った医療費から、控除の基準となる金額を差し引きます。

【計算式】
(支払った医療費の総額 - 保険金などで補填された額)- 10万円(※)= 医療費控除の対象額(上限200万円)

※総所得金額等が200万円未満の方は、「10万円」ではなく「総所得金額等の5%」を差し引きます。
※「保険金などで補填された額」とは、生命保険の入院給付金や高額療養費などのことです(補填金は対象となった医療費からのみ差し引きます。歯科の自費診療では通常「0円」であることがほとんどです)。

💡 ステップ②:実際に手元に戻る「還付金」と「減税額」を計算する
ステップ①で出した「対象額」にご自身の税率をかけることで、お得になる金額が算出できます。

【所得税の還付金】
医療費控除の対象額 × ご自身の所得税率(5%〜45%)= 所得税の還付金

日本の所得税は「累進課税」といって、所得(年収)が高ければ高いほど税率がアップする仕組みになっています。そのため、「年収が高い人ほど、医療費控除を使ったときに戻ってくるお金が多くなる」という特徴があります。

【住民税の軽減額】
医療費控除の対象額 × 10% = 翌年の住民税の減額分

住民税の税率は一律で約10%と決まっているため、控除対象額の10%分、翌年に納める住民税が安くなります。

 

 

2. 【年収別・治療費別】還付・減税額シミュレーション

具体例を使って、どれくらい実質負担が軽くなるのかシミュレーションしてみましょう。
インプラント治療にかかる費用として多い「50万円」と「100万円(複数本の場合)」の2パターンで計算しました。

※会社員(単身・標準的な社会保険料控除)をモデルとした概算値です。

費用パターンA:年間「50万円」の歯科医療費を支払った場合
(50万円 − 10万円 = 40万円 が医療費控除の対象額となります)

【年収 約300万円(所得税率 5%)の方】
・所得税の還付金:約 20,000円
・翌年の住民税軽減額:約 40,000円
・実質のお得額合計:約 60,000円(自己負担は実質44万円)

【年収 約500万円(所得税率 10%)の方】
・所得税の還付金:約 40,000円
・翌年の住民税軽減額:約 40,000円
・実質のお得額合計:約 80,000円(自己負担は実質42万円)

【年収 約800万円(所得税率 20%)の方】
・所得税の還付金:約 80,000円
・翌年の住民税軽減額:約 40,000円
・実質のお得額合計:約 120,000円(自己負担は実質38万円)


■ 費用パターンB:年間「100万円」の歯科医療費を支払った場合
(100万円 − 10万円 = 90万円 が医療費控除の対象額となります)

【年収 約300万円(所得税率 5%)の方】
・所得税の還付金:約 45,000円
・翌年の住民税軽減額:約 90,000円
・実質のお得額合計:約 135,000円(自己負担は実質86.5万円)

【年収 約500万円(所得税率 10%)の方】
・所得税の還付金:約 90,000円
・翌年の住民税軽減額:約 90,000円
・実質のお得額合計:約 180,000円(自己負担は実質82万円)

【年収 約800万円(所得税率 20%)の方】
・所得税の還付金:約 180,000円
・翌年の住民税軽減額:約 90,000円
・実質のお得額合計:約 270,000円(自己負担は実質73万円)

年収や治療費によっては、実質的に10万〜20万円以上もの負担が軽減されることがお分かりいただけるかと思います。これだけの金額が変わるのであれば、申請しない手はありませんよね。

 

3. なぜ年収が高い人ほど「お得」になるのか?

「どうして同じ治療費なのに、年収によって戻ってくる金額が違うの?」と思われるかもしれません。
その理由は、日本の所得税の仕組み(累進課税制度)にあります。

所得税の税率は、給与収入から各種控除を引いた「課税される所得金額」に応じて以下のように決まります。

【課税所得金額と所得税率の目安】
・195万円以下: 5%
・195万円超 〜 330万円以下: 10%
・330万円超 〜 690万円以下: 20%
・690万円超 〜 900万円以下: 23%
・900万円超 〜 1,800万円以下: 33%
・1,800万円超 〜 4,000万円以下: 40%
・4,000万円超: 45%
※税率の適用基準となるのは「年収(額面)」ではなく「課税所得」です。

医療費控除は、「医療費がかかった分、課税対象となる所得を小さく見積もって税金を再計算する」という仕組みです。そのため、もともと高い税率が適用されている人ほど、控除されたときの「減税効果」が大きくなり、手元に戻る金額も多くなります。

「じゃあ、専業主婦(主夫)やパート勤務で自身の所得税が少ない場合は、あまりお得にならないの?」と思われる方もご安心ください。
実はそこにも解決策があります。次回詳しく解説する「家族の医療費を合算して、最も年収(税率)が高い人が代表して申告する」という方法です。

 

4. 申請前に知っておきたい注意点と手続きのコツ

最後に、医療費控除を申請する際に知っておくべきポイントを整理しておきましょう。

「ふるさと納税のワンストップ特例」を使っている方は注意!
普段ふるさと納税をしていて「ワンストップ特例制度」を利用している方が医療費控除のために確定申告を行うと、ワンストップ特例の申請がすべて無効になってしまいます。確定申告をする際は、医療費控除だけでなく「ふるさと納税の寄附金控除」も忘れずに一緒に申告してください。

確定申告時に領収書の提出は不要です
確定申告の際、医療費の領収書を添付して提出する必要はありません。「医療費控除の明細書」を作成して提出します。ただし、領収書は確認のために税務署から提示を求められることがあるため、ご自宅等で5年間大切に保管しておきましょう。

 

5. 実質負担を正しく知って、後悔のない選択を

インプラント治療を検討する際、歯科医院の料金表に書かれている「金額」だけを見て、「自分には無理だ」と諦めてしまうのは非常にもったいないことです。

国の公的な税制支援である医療費控除を活用すれば、実際の負担額は表示されている金額よりもぐっと抑えることができます。

ふかみスマイル歯科では、呉市の皆さまが費用面でも納得した上で、本当にご自身のお体に合った最善の治療法(10年、20年先もお食事を美味しく楽しめる治療)を選べるよう、お見積もりと一緒に医療費控除の目安についても丁寧にご案内しております。

「私の場合はどれくらい戻ってくるの?」
「デンタルローンを使ったときもこのシミュレーション通りになる?」
など、気になることがあればカウンセリングの際にお気軽にスタッフまでお尋ねください。

 

ご相談・カウンセリングのご予約は、お電話またはホームページのWEB予約よりお待ちしております。https://www.fukami-shika.jp/

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