口が乾燥していると虫歯になりやすい?

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口が乾燥していると虫歯になりやすい?

2023年09月05日│院長・スタッフ│

口の中が乾燥していると虫歯になりやすいと聞いたことはありますか?唾液は虫歯に対する最大の防御機構です。なので、唾液の分泌量が少な人は虫歯や、酸による歯が溶けるのが進行するというのは事実です。口が乾燥すること口腔乾燥症(ドライマウス)といいます。口腔乾燥症の有病率は加齢とともに増加し、65歳以上においては30%以上と推測されています。加齢以外の原因として、体内の水分量、薬剤の副作用、全身疾患(シェーグレン症候群、糖尿病、アルツハイマーなど)放射線療法、口腔疾患などがあります。中でも最も多いのは薬剤の副作用です。特に向精神薬や高血圧の薬が多いですが、一般的な薬のやく8割が唾液減少の原因になるとされています。なので、薬の服用が多いほど唾液減少のリスクが高まります。
唾液の虫歯予防作用の一つが、食べ物や細菌を口の中から洗い流す浄化作用です。食べた物が歯にくっついてしまい、口の中に停滞するのを防ぎます。乾燥していると浄化がしっかり行われず虫歯リスクが増加します。
2つ目が酸を中和する緩衝作用です。そもそも、なぜ虫歯で歯に穴が開くかというと、歯垢(プラーク)中の細菌が糖を代謝して酸を産生します。この酸によってpHが低下して歯からミネラルが溶け出すことが原因です。唾液にはその下がってしまったpHを中和する作用があり、虫歯の進行を予防します。
3つ目がイオン貯蔵作用です。唾液には歯のミネラル分が豊富に蓄えられており、これらのミネラル分がエナメル質の結晶を新しく形成し、元の健康な状態に戻す歯の再石灰化という作用につながります。
では、1日でどのような時に唾液の量が多くなるでしょうか。グラフのように下のグラフのように、安静時の唾液量は夕方に最大、起床時に最小と一定のリズムを示します。夜から朝にかけて唾液の分泌量が低下して就寝時に著名に少なくなるため、唾液の作用が弱まりこの時間が最も虫歯になりやすいです。そのため、虫歯の予防には夜に歯を磨いた後に飲食を控えることが重要です。
よく噛んで食べることも重要です。よく噛むことによって消化を助けるだけでなく、唾液の分泌量が増加するため虫歯の予防につながります。つまり、噛まずに摂取できる砂糖を多く含んだジュースなどの飲料水は唾液の作用が期待できないため虫歯になりやすく注意が必要です。
これまで述べたように、唾液の量が少ない方はしっかりとした虫歯の予防、メインテナンスが需要になります。当院でも定期的なメインテナンスを行なっていますので、予防のためにもぜひご来院ください。

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