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歯科と肝炎のつながりはあるの?

2023年01月31日│院長・スタッフ│

歯科治療と肝炎?どのように関係しているか今回お伝えしたいと思います
今現在B型肝炎患者数19万人、キャリア数120万人、C型肝炎患者数30万人、キャリア数130万人と言われています。
一旦肝がんになると致死的で治療困難ため、肝がんの治療技術向上を目指すより肝がん発症前の病態を治療することによって肝がんを防ぐことが確実なのです。
肝臓医療の現場では肝炎ウィルス患者の受診率向上を求めています。
歯科診療所は肝炎ウィルス患者を最も多く把握している医療機関の一つです。
調査で85%がかかりつけ歯科医を持っているので、肝臓専門医と医科歯科連携の構築は肝炎ウィルスから自身、スタッフ、患者さんを守れるようになります。

実は肝がん毎年25000人の方がなくなっています。全ての癌の中で肝がんは5番目に多いがんです。肝がんの原因の過半数B型肝炎(12.9%)C型肝炎(60.3%)です。
中でも広島県は肝がんの死亡リスクが統計的に高い状態です。

肝炎ウィルスは血液体液を介して感染します。一般的には標準予防策(スタンダードプリコーション)で歯科医院では予防しています。

C型肝炎は自覚症状ないのに進行して、25年~30年で70%肝がんに移行していきます。
現在ではC型肝炎はDAA(直接作用型抗ウィルス剤)で治るようになりました(全てのC型肝炎症例が、C型肝炎は内服薬のみで100%排除できるようになった)しかも外来通院で、のみ薬最のみ最短8週間で治るようになりました。
ただウィルスがいなくなっても10%は肝臓がんになる可能性があります。
なのでC型肝炎排除後、発がんの可能性は残りますので年数回の通院が必要です。

B型肝炎ウィルスは肝臓に居座ります。
乳幼児が感染した場合は、免疫応答が未熟で90%が無症状キャリア(持続感染)になります。成人が感染した場合は、急性肝炎発症と不顕性感染に分かれて持続感染はまれになります。
B型肝炎は85%は経過をみて、残り15%は治療していきます。長期目標としてHBs抗原の消失を目指し、短期目標としてHBs活動性の低下を目指します。
B型肝炎ウィルス感染では肝機能正常者からも発がんもあり得るし、無症状キャリアからでも年に0.1~0,4%肝癌が発症します。
B型肝炎ワクチンは定期接種になりました(1歳までに3回)
大人は任意接種1シリーズ3回40歳未満約92%、40歳以上約84%抗体上昇いていきます。HBワクチン3回目の接種で抗体価上昇し、体液に暴露してもHBワクチン接種が感染予防につながります。

ではどのような人を歯科から肝臓専門医に紹介するか?なのですが以下になります。
・初めて肝炎ウィルス検査陽性と判定された人
・検診で肝機能障害(AST、ALT、γGTP)を指摘され放置している人
・肥満であるが血液検査で肝機能を調べてない人
・肝硬変を思わせる症状「皮膚や白目が黄色い、全身倦怠感、むくみ、食欲不振」がある人
・過去に肝炎ウィルス陽性あるいはB型肝炎、C型肝炎と診断され主治医が現在いない人
・家族にB型肝炎の人がいるが、HBワクチン未接種の人などがあげられます。

歯科領域での肝炎コーディネーターの役割があり、歯科領域への正しい知識の普及や肝臓専門医の所在に関する情報提供や歯科領域へのHBワクチン接種の普及や肝炎の正しい知識をスタッフにも指導があります。

呉市の肝臓専門医と歯科のある病院として「中国労災病院」「呉医療センター」「呉共済病院」
があります。

最期に「肝炎ウィルスの感染は標準予防策で予防できる」「C型肝炎はのみ薬で治る」ことをお伝えします。

当院でも標準予防策(スタンダードプリコーション)で予防して専門病院と連携しているので皆さん安心して受診ください。

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