ダイレクトボンディング、ってどんな治療?

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ダイレクトボンディング、ってどんな治療?

2025年09月26日│院長・スタッフ│

歯科医師の田中です。今回は、歯を削る量を最小限に抑え、美しく自然な仕上がりを実現する「ダイレクトボンディング」という治療法について、詳しくお話ししていきます。
ダイレクトボンディングという名前を聞いたことのある方は少ないと思います。ダイレクトボンディングとは、歯にプラスチック素材(コンポジットレジン)を直接、何層にも重ねて詰めていき、歯の形や色を修復する治療法です。このプラスチック素材は、プラスチックの主成分であるレジンと、強度を補うためのフィラー(充填材)という微細な粒子から構成されています。フィラーの微細な粒子が、レジンに分散することで、材料全体の強度を飛躍的に高めます。これにより、噛む力に耐えられるようになり、治療した歯が欠けたり、すり減ったりするのを防ぎます。そのため、普通のプラスチックと比較して強度があります。この治療法は、型取りや技工所での製作過程が必要ないため、患者さんの負担を最小限に抑えつつ、短期間で美しい歯を取り戻せる、非常に優れた治療法です。
ダイレクトボンディングの最大の利点は、ご自身の歯を最大限に残せるという点にあります。従来の詰め物や被せ物の治療では、健康な部分まで含めて大きく歯を削る必要がありました。しかし、ダイレクトボンディングは、虫歯の部分や欠けてしまった部分だけをピンポイントで削り、そこに直接材料を接着させます。これは、まさに「最小限の侵襲」という現代歯科医療の考え方に基づいた治療法です。歯は一度削ると二度と元には戻りません。ダイレクトボンディングは、ご自身の歯という貴重な財産を可能な限り守ることを可能にします。
また、ダイレクトボンディングのもう一つの大きな魅力は、その見た目の美しさです。コンポジットレジンは、我々歯科医師が患者さんの歯の色や透明度に合わせて、何種類もの材料を組み合わせて使用します。透明感のある層や不透明な層を重ねていき、天然の歯が持つ複雑な色合いを精密に再現していきます。そのため、治療した部分が周りの歯と自然になじみ、どこを治療したか分かりにくい仕上がりになります。特に前歯の治療では、その審美性の高さが大きな強みとなります。また、金属を一切使用しないため、歯茎の境目が黒ずむ心配もなく、金属アレルギーをお持ちの方でも安心して治療を受けていただけます。
さらに、ダイレクトボンディングは、ほとんどの場合、1回の治療で完了します。型取りや外部での製作工程がないため、忙しい方でも通院の回数を最小限に抑え、短時間で治療を終えることができます。これは、セラミック治療のように複数回の通院が必要な場合と比べ、時間的にも大きな利点と言えます。費用に関しても、自費治療になりますがセラミックの詰め物や被せ物と比較すると費用がかからず美しい仕上がりを実現できます。ダイレクトボンディングは、以下のようなお悩みをお持ちの方に特におすすめの治療法です。
一つが、過去に保険治療で行った前歯のレジンが変色している方です。保険のレジンと比較して色を合わせて治療を行うため、以前よりも綺麗な見た目の前歯とすることができます。
また、前歯のすきっ歯を治したい、という方にもその隙間を綺麗に詰めることによって隙間をなくすことができます。ただし、その隙間の大きさや噛み合わせによっておすすめできない場合もあります。
他に、奥歯の噛み合わせの面など、比較的小さな虫歯を金属などにせずに白く摘めることができます。以前行った奥の銀歯に関しても、大きさによってはダイレクトボンディングで治療できることがあります。
ダイレクトボンディングは素晴らしい治療法ですが、完璧なわけではありません。いくつかのデメリットも理解しておくことが大切です。まず、変色や着色のおそれがあります。使用するコンポジットレジンは、セラミックに比べて水分を吸収しやすい性質があるため、コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレーなどの色の濃い飲食物を頻繁に摂取すると、徐々に着色したり、変色したりする可能性があります。例えば、陶器の食器と、プラスチックの食器を想像してみてください。プラスチックのものは使用していると段々着色していきますが、陶器のものはそのようなこたがありません。これを防ぐには、定期的な歯科医院でのクリーニングが重要になります。
次に、強度がセラミックに劣るという点です。強い力がかかる奥歯の広範囲な治療や、歯ぎしり、食いしばりの癖がある方には向かない場合があります。強い衝撃が加わると、欠けたり、外れたりする可能性もゼロではありません。そのため、我々もそのリスクが高い場合はあまりお勧めできません。また、元々の歯の色によっては、このレジンで色を合わせるのが難しい場合もあります。このだイレクトボンディングにおいては、いくつもの色のレジンから適したものを選択し、それを複数使うことによって自然な見た目としていくのですが、摘めたところだけが少し色が違ってやや不自然に感じる場合もあります。その場合はラミネートベニアという方法もあります。
ダイレクトボンディングは、適切なケアとメンテナンスによって、その美しさを長く保つことができます。毎日の丁寧なブラッシングはもちろんですが、定期検診にお越しいただくことをおすすめします。歯科医院では、専用の器具を使って付着した汚れや細かな傷を取り除くことで、光沢を回復させることができます。また、万が一小さなひびや欠けがあっても、早期に発見し修復することが可能です。定期的なチェックを怠ると、再治療が必要になるリスクが高まりますので、ぜひ継続的なメンテナンスを習慣にしてください。
ダイレクトボンディングは、歯をできるだけ削らずに、美しく自然な口元を取り戻せる治療法です。もし、ご自身の歯のお悩みや、ダイレクトボンディングについてご不明な点がありましたら、どうぞお気軽に当院までご相談ください。患者さん一人ひとりに寄り添い、最適な治療法をご提案させていただきます。ぜひHPもご覧ください。
http://www.fukami-shika.jp/

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