ラバーダム防湿って何？

皆さんは歯の根の治療を行ったことはありますか？虫歯が大きくなったり、かけるなどして歯の神経が不可逆性の炎症を起こしてしまうと神経をとらないといけなくなってしまいます。歯科の根の治療をする際に使う器具として「ラバーダムシート」、というものがあります。これはゴム製の歯を覆うマスクのような役割があり、歯が唾液にさらされることなく治療を行うことができます。
根の治療を行うのは、感染した根の中の細菌をファイルという器具を使った機械的な清掃と、洗浄液、薬剤を用いた化学的な清掃によってキレイにしていくのが目的です。
しかし、口の中は常に唾液で潤っており、限りなく湿度100%に近い状態です。そして唾液には目に見えない細菌が多く存在しています。また口の中という狭い空間に、歯・舌・粘膜が存在しており、そこに治療器具が入っていくというかなり動きづらい状況で治療しなければならないです。せっかく根の中をキレイにしたとしても、そこに唾液が付着してしまっては、再度細菌に感染しかねません。また、奥歯の治療などで器具を誤って口の中に落下させてしまった場合にも喉の奥に落ちてしまうことや、薬剤を誤飲してしまうことを防止して安全な治療を行うことができます。
ラバーダムを装着すると口全体を覆うことになるので、鼻呼吸することでリラックスして治療を受けることができます。つけている間は口を開けておかないといけないので、もし口をずっと開けていると顎が痛くなるようでしたら、「開口器」という器具を入れることによって顎の関節に負担がかからないように治療することも可能です。
これをどのように歯に固定すると思いますか？治療後には外さないといけのいので接着剤のようのもので歯につけることはできません。そこで使うのが「クランプ」というものです。これは金属製のクリップのようなもので、これで歯とシートを固定します。少し圧迫感はありますが、入れ方を調整することによって痛みなく装着することができます。その後にフレームを用いてシートを広げていきます。簡単なケースですと、装着も１、２分で終わります。治療内容によってはこれを行うかどうかが治療の成功率を大きく変わることがあります。最初は違和感があるかもしれませんが、すぐになれる方がほとんどです。
当院では治療のケースを見て必要な場合はこのような器具を用いて診療にあたっています。お口の中で気になることがあればぜひ当院へご来院ください。